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Haoran, W.*; Yu, H.*; Liu, J.*; 近藤 創介*; 大久保 成彰; 笠田 竜太*
Corrosion Science, 209, p.110818_1 - 110818_12, 2022/12
被引用回数:4 パーセンタイル:53.21(Materials Science, Multidisciplinary)新たに開発した、AlOを形成する高Mnオーステナイト酸化物分散強化鋼(ODS)について、飽和酸素濃度下の鉛ビスマス中450Cにて、430時間の浸漬試験を行った。非ODS鋼と比較して、ODS鋼は腐食や表面剥離に対して優れた耐性を有していた。本ODS鋼の高密度に存在する粒界が、金属元素の外方への拡散のチャネルとして機能し、元の表面から内部へ連続したCrOスケールを形成し、また、外部(Fe,Mn)酸化物スケールと内部CrOスケールによる酸化防止と共に、Al拡散の促進は、ODS-7Al鋼中で連続的なAlリッチ酸化物スケールの形成をもたらしたため、その優れた耐食性に寄与したと考えられる。
Wang, H.*; Yu, H.*; 近藤 創介*; 大久保 成彰; 笠田 竜太*
Corrosion Science, 175, p.108864_1 - 108864_12, 2020/10
被引用回数:28 パーセンタイル:86.98(Materials Science, Multidisciplinary)核融合先進ブランケット材として新たに開発を進めているAl含有高Mnオーステナイト鋼について、ADS炉内機器への新たな適用性評価のために、450Cにおける飽和及び低酸素濃度の鉛ビスマス共晶金属(LBE)中での腐食挙動を調べた。その結果、Alの添加により、腐食環境の厳しい条件である低酸素濃度のLBE中においても、Alを含む耐酸化性の皮膜が形成した。一方、飽和酸素濃度では酸化皮膜形成量が多く、Al添加の効果は見られなかった。
谷口 直樹; 川崎 学*; 藤原 和雄*
JNC TN8400 2001-011, 62 Pages, 2001/03
自然環境で使用される金属材料の腐食が微生物の活動による影響を受ける場合のあることが知られている。高レベル放射性廃棄物処分においても、地下深部に生息する微生物や地上から持ち込まれた微生物がオーバーパックの腐食挙動に影響を及ぼすことが懸念される。そこで、本研究ではまず、腐食に影響を及ぼす代表的な微生物である硫酸塩還元菌について、オーバーパック周囲を取り囲む緩衝材の主成分であるベントナイト中における増殖挙動を調査した。人工海水とベントナイトを混合した培地での培養を行った結果、ベントナイト/水比が大きくなると硫酸塩還元菌の生菌数は低下し、約1000g/l以上ではほとんど増殖できないことがわかった。次に、保守的なケースとして硫酸塩還元菌の活性が高くなった場合を想定し、その活動によって生じるS(-II)によるオーバーパック候補材料の腐食挙動への影響を調査した。模擬地下水として人工海水を用い、分圧0.1MPaの硫化水素ガスを溶液中に吹き込み、炭素鋼、チタン、銅の浸漬試験を行い、窒素ガスを吹き込んだ場合の結果と比較した。その結果、硫化水素吹き込みによる炭素鋼の腐食への影響は小さいが、銅の腐食は数百倍以上加速されることがわかった。また、硫化水素吹き込みによるチタンの水素吸収の加速は認められなかったが、水素吸収量は純チタンと0.06%Pd入りのチタン合金で異なる値となった。
竹内 正行; 石橋 祐三; 大橋 和夫; 永井 崇之; 武田 誠一郎; 山本 一也
PNC TN8410 98-063, 48 Pages, 1997/12
(目的)再処理溶液中に存在する特有の金属種として、プルトニウムに着目し、硝酸プルトニウム溶液環境中でのステンレス鋼材料の腐食挙動について調査する。(方法)硝酸プルトニウム溶液を試験液に、R-SUS304ULCを供試材に使用し、材料浸漬試験、電気化学試験、吸光光度法による溶液中プルトニウムのin-situ原子価分析を東海事業所高レベル放射性物質研究施設で実施した。浸漬試験後の供試材は放射能測定による表面付着量の評価を行った後に、動燃大洗工学センターの照射燃料集合体試験施設において、詳細な材料表面分析を実施した。(結果)(1)硝酸中に共存するプルトニウムはステンレス鋼の腐食を促進する方向に作用し、過不働態腐食に帰属する粒界選択型の腐食形態が観察された。(2)イオンマイクロアナライザおよびX線マイクロアナライザによる分析結果から、浸漬試験片表面にプルトニウムは検出されなかった。(3)電気化学試験結果から、溶液温度が上昇するにつれて、R-SUS304ULCの腐食電位はより貴になり、不働態から過不働態域に移行する傾向を示した。また、その時のアノード電流密度は腐食速度を反映し、増大する傾向を示した。(4)溶液中プルトニウムのin-situ原子価分析結果より、当該環境(硝酸濃度3M,Pu濃度10g/l)では、313343K(4070)からプルトニウム(VI)が酸化生成する傾向が認められた。(結論)プルトニウムの影響によって進行するステンレス鋼の過不働態腐食は、材料表面におけるプルトニウムの還元反応(VIIV)と密接に関連するものと考えられる。また、酸化剤として作用するプルトニウム(VI)は本溶液環境において、温度の影響を受け、硝酸によって酸化されることで生成することが分かった。
永井 巌*; 松田 史明*; 窪田 亮*; 庄司 一雄*; 佐光 武文*; 白石 佳代*; 渡辺 邦夫*
PNC TJ1010 97-002, 170 Pages, 1997/02
本研究は、オーバーパックの候補材である銅のベントナイト中での腐食挙動に関する長期予測に、堺市下田遺跡で発見された銅鐸のナチュラルアナログデータを活かすための室内サポート試験を主な試験項目として取り組んだものである。予測精度を向上させるため今後できるだけ多くの試料入手が必要となるが、その試料入手のためのきっかけ作りにも着手した。併せて、考古学的金属製品の腐食に関する研究の現状を調査するため、国内文献を検索しとりまとめを行った結果、ナチュラルアナログ的アプローチを行った研究は極めて少なく、本研究が考古学分野にとっても有用なデータを提供できる新たな分野の研究であることを再確認できた。本研究結果は考古学的金属材料をナチュラルアナログに活かす初めてのものであり、今後同様の研究を繰り返すことにより、より信頼性の高い成果に発展させていかなければならない。
楠戸 伊緒里
PNC TN8420 93-016, 63 Pages, 1993/10
現在、オーバーパックの候補材の1つとして銅系材料が検討されており、そのオーバーパックの寿命予測を行うために銅および銅合金の腐食挙動を調べることは、長期間にわたる放射性核種の閉じ込め能力を検討するうえで非常に重要である。本報告書では、諸外国における銅系オーバーパックの腐食挙動の研究について、オンライン検索システムを利用した文献調査を行った。対象文献数は10件であり、主な腐食形態は以下のようなものであった。 (1)均一腐食(2)孔食(3)応力腐食割れ これらの腐食に影響を及ぼす因子として検討されたものは、溶存酸素濃度、放射線の存在、硫化物イオンに代表される無機イオン濃度、圧縮ベントナイトの存在、温度等であった。
下山 一仁; 早川 雅人; 鈴木 重哲*; 宮越 博幸; 荒 邦章
no journal, ,
長期間ナトリウム環境で使用してきた大型ナトリウム機器の解体検査を実施している。使用開始から数十年にわたってナトリウム環境にさらされてきた各機器内面へのナトリウム化合物付着挙動は、ナトリウム純度に影響することが運転履歴等から分かった。大型ナトリウム機器の解体においては、機器内部の残留ナトリウムを極力低減させることが重要であり、プラント運転終了時の際にはこれら付着不純物の除去に有効な高温純化運転を実施することを提案する。
大谷 恭平; 坂入 正敏*; 兼子 彬*
no journal, ,
本研究では、異なる金属カチオンを含んだ模擬淡水を用いて電気化学測定および表面観察・分析を伴う浸漬腐食試験を実施し、金属カチオンの種類により異なるアルミニウム合金の腐食挙動や腐食速度の違いを明らかにすること、更にカチオンの硬さ、Xを改良した新規腐食指標を提案することを目的として実験を行った。観察と分析結果から、アルミニウム合金の腐食挙動は溶液に含まれる金属カチオンの種類によって大きく変化すること、金属カチオンはアルミニウム合金表面に結合することで腐食挙動を変化させることがわかった。さらに、新規腐食指標Yを提案し、アルミニウム合金の腐食速度は溶液中に含まれる金属カチオンのもつ腐食指標Yの値に伴って減少することを明らかにした。
石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁
no journal, ,
使用済核燃料再処理施設では、異種金属の機器を接続するためステンレス/タンタル(Ta)/ジルコニウム(Zr)の異材接合継ぎ手が使われている。これらの材料の内、TaはNaOH水溶液中において腐食することが報告されているが、一方でTaのその様な環境における腐食挙動の時間依存性を検討した例は少ない。そこで本研究では、室温の異なる濃度のNaOH水溶液中にて浸漬腐食試験および電気化学測定を実施し、腐食挙動の時間変化を検討した。その結果、6mol/LのNaOH水溶液中では腐食速度が時間とともに減少することが示された。また、この挙動は電気化学測定結果より浸漬中にTa表面に皮膜が生成・成長したことが原因である事が示唆された。さらに、浸漬試験後の皮膜表面組織をラマン分光法により解析した結果、Ta表面に生成した皮膜はNaTaO・24.5HOであることを明らかにした。以上の結果は、TaのNaOH水溶液中における腐食速度の減少は、浸漬中に生成するNaTaO・24.5HO沈殿皮膜がTaの溶出を抑制することが原因であることを示していると考えられる。
飯岡 智哉*; 鵜山 雅夫*; 弥富 洋介; 森 寛大*; 齋藤 博之*
no journal, ,
洞道, 鉱山, 地層処分など、一般に地下施設においては給排水設備が重要な位置を占め、給排水の系統を確保し保全することが求められることも多い。給排水の系統としては配管を用いた管路で同一材質の金属材料を用いるのが一般的であるが、地下施設における排水には周囲の土壌に含まれる成分の溶出などが生じるため、給水と排水の配管の腐食状況が異なることがある。これをふまえて本研究では大規模地下施設に実際に使用されていた給排水管の腐食進行について事例調査を行い、その腐食メカニズムを流体力学的な立場と電気化学的な立場から室内的な補充実験も含め検討した。その結果、給水管・排水管とも外面はヘマタイトFeOの皮膜を形成していることや、給水側内面には流体の流れに沿う凹凸が生じたこと、排水管内面においては周囲のアルカリを含む排水の影響でマグネタイトFeOの皮膜が形成され、この生成物は管を保護する方向に働くこと等が明らかになった。
石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁
no journal, ,
使用済核燃料再処理施設では、異種金属の機器を接続するためステンレス/タンタル(Ta)/ジルコニウム(Zr)の異材接合継ぎ手が使われている。これらの材料の内、TaはNaOH水溶液中において腐食することが報告されているが、一方でTaのその様な環境における腐食挙動の温度依存性を検討した例は少ない。そこで本研究では、種々の濃度のNaOH水溶液中にて浸漬腐食試験および電気化学測定を実施し、腐食挙動の温度による変化を検討した。その結果、1mol/L溶液では80Cで皮膜は生成し腐食が抑制されること、3mol/L以上の濃度では温度とともに腐食が加速されることが明らかになった。また、80C、1mol/LのNaOH溶液中では他の条件と異なり洗浄によって除去されない緻密なタンタル酸ナトリウム皮膜がTa表面に生成していることが示されたことから、この緻密な皮膜の生成がTaの腐食を抑制したと考えられる。
北山 彩水; 長田 柊平*; 井上 博之*; 土橋 竜太*
no journal, ,
銅は使用済み核燃料の処分容器の候補材となっている。本研究では淡水系地下水中の硫化物が処分環境での銅の耐食性に及ぼす影響について、特にカソード分極挙動に注目して解析した。銅電極および比較として白金電極を埋め込んだ圧縮ベントナイトに、異なる濃度の硫化物を溶解した淡水系模擬地下水を減圧下で浸潤させた。一定の浸漬時間後に、圧縮ベントナイト中に埋め込んだまま銅電極および白金電極のカソード分極曲線を測定し、結果を比較した。
石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁
no journal, ,
核燃料再処理施設で使用されているSUS304ULC/Ta/Zr接合継手について、その除染時における腐食挙動を検討するため、異材接合材および比較として純Taについて、1から7mol/LのNaOHとHNOとの交互浸漬試験を実施し腐食挙動に対する濃度,温度の影響を検討した。重量測定,外観観察、および試験後溶液の分析により継手は水酸化ナトリウム浸漬下でTaが腐食したと考えられた。異材接合材におけるTaの腐食速度は純Ta単体と比較し減少する溶液条件がみられた。そのような環境ではTaはSUS304ULCとの接触により腐食電位が単体の浸漬状態と比較して貴化することで腐食が抑制されたと考えられる。
石島 暖大; 上野 文義; 阿部 仁; 加藤 千明
no journal, ,
使用済核燃料再処理施設において異材接合継手に使用されているTaは、再処理施設の除染において使用されるNaOH溶液中で水素発生を伴う腐食を生じる。NaOH浸漬環境におけるTaの水素の吸収挙動について腐食挙動を関連づけた検討をするため、1, 3、および7mol/LのNaOH中浸漬試験を室温,50、および80Cで実施した。その結果、水素吸収量は室温では7mol/L、80Cでは3mol/L以上のNaOH溶液で浸漬時間とともに増加した。また水素吸収量と腐食減量との間に正の相関がみられた。これらの結果より、Taの水素吸収量はNaOH溶液浸漬での腐食反応量に対する水素発生量に依存することを示唆していると考えられる。また、本研究で得られたTaの水素吸収挙動は、異材接合継手がNaOH溶液で除染される際に、Ta部位の腐食とともに発生する水素吸収の検討が必要であることを示唆するものと考えられる。